創作:ROBOT

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近くて遠い、何処かの物語・・・

ロボットは、このまま作業を続けるといつか壊れてしまうことに薄々気付いていました。しかし、ロボットであるがゆえ、どうしても作業を止めることが出来ません。それがロボットの役目だからです。

もともと意識などない、鉄の塊。

不幸なことに、僕を指示する監督たちは、このまま作業を続ければ全てが破綻してしまうことに気が付きません。作業慣れしているロボット達が一旦壊れてしまうと、これらのノウハウ、そして新しいロボットを取り戻すのに莫大な費用が掛かり、結局だれも得をしないのです。

指示する監督もロボットです。しかし、ある程度の自我はあります。元は人間だったのかもしれませんが、極限の状況に陥ると人は、人間だったことをいつの間にか忘れ、かすかに自我が残るロボットとなってしまいます。

残る記憶をかすかにたどると、僕ももしかしたら元は人間だったのかもしれません。しかし、監督以上に自我が薄れ、極限の状況に置かれているため、自分をロボットと思い込む事にしました。そうしないとやってられないからです。

極限の金属疲労と、油切れの為、ついにはロボットは機能を停止しました。

機能が全停止した為、修理工場行きとなり、最終的には自分の家に帰されました。

息を吹き返し、しばらく休養を取っていると、だんだん人間だったことを思い出して来ました。
人間だった事を思い出すと、なぜあの時ロボットと思い込むようになってしまったのか想像できなくなりました。

もちろん、人間に戻れたのは、家族のサポート、友人の励ましなどもあってのことです。

今では、自分がロボットだなんて全く思っていません。二度とあの状態には戻らないと誓い、人間らしく、できる限り好きなことをやるようになりました。

(注:この物語はフィクションです。)

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