無料でパソコンをギターアンプシミュレーター化する
最近、エレキギターを手に入れたは良いのですが、アンプから音を出す事が出来ません。
いつまで経ってもエレキギターからアンプを通して音を出せる見通しが立たないため、フリーなソフトのみを使ってPCをアンプシミュレーター化する方法を考えました。
良い方法が見つかったので、実験しながらやっていきたいと思います。
1. MTRソフト(マルチトラックDAW)を用意する
まず必要なのは、MTRソフトです。マルチトラックレコーダーですね。エフェクターを使用し、PCのサウンドドライバーを通して、スピーカーから音を出す為には必須です。
これはフリーでよいものがたくさんあります。一番評判の良いのは下記のようなので、これをまずインストールします。
REAPERについては、このver.0.999というのが非常に重要です。
現時点でのでの最新バージョンは、ver2.x系でシェアウェアです。しかし、0.xバージョンまではなんとフリーで使えます。REAPERの配信元サイトから過去のバージョンがダウンロード出来ます。親切です。
2. REAPERの日本語化
次に日本語化のパッチを当てます。下記から取得します。
これでMTR側の準備は整いました。
3. MTRソフトにアンプシミュレーターを導入する
次はアンプシミュレーターです。
アンプシミュレータと各種エフェクターは、VSTプラグインを導入することで対応できます。VSTプラグインは世界標準ですので、探せば、世界中に多数存在しています。
ダウンロードしてきたVSTプラグインは、それ単体では動きません。何かのソフト(今回はREAPER)に追加する形でインストールすることになります。
と言うわけで、REAPERにVSTプラグインを追加して行きます。
ギター向けで、なおかつ、一通り揃っていて、音にも定評があるアンプシミュレーターは、"FreeAmp3"というVSTプラグインです。下記からダウンロードできます。
追記(2010.5.10)
上記のFree Amp3は、現在公式サイトが閉鎖され、ダウンロードできない状態にあるようです。代わりに、下記のサイトからダウンロード出来るとの情報をElfさんからコメントいただきました。有用な情報ありがとうございます!
以下のサイトから、赤青緑の3色が積み重なった本のアイコンWindowsのアイコン(画像の赤で囲った部分)をクリックするとダウンロードできます。
プラグインの仕様は、「クリーン系のアンプモデル×5種、ドライブ系のアンプモデル×19種、アンプEQ×5種、パワーアンプ×2種、スピーカーキャビネット×17種、エフェクト×9種、エフェクト・スロットはペダル×3+ラック×3、ノイズゲート、リミッターなど」が使えると書いてあります。
本当に冗談抜きでなんでも有りです。少なくとも家で使うなら、これ以上必要ないと思います。
4. VSTプラグイン導入
ダウンロードしてきたVSTプラグインを解凍します。
DLLファイルが生成されるので、これを、下記にコピーします。
C:\Program Files\REAPER\Plugins
次に、REAPERを再立ち上げし、コピーしたVSTプラグインを認識させます。立ち上げただけではプラグインが入りません。以下を実行してください。
「REAPER設定」画面を立ち上げ、赤い部分にコピーしたディレクトリを入力、[ディレクトリ再検索]ボタンを押します。そうするとVSTプラグインが認識されます。
REAPER設定画面
5. トラックの作成
次にトラックを作成します。トラックを作らないと音が出ません。
これは、ギターからの生音をインプットするための枠となります。トラックを作成を行い、[I/O]を押します。
そして、『1: Left Output / Right Output』をチェックします。
チェックした際、インプットのデバイスを求められるのですが、[DirectSound]を選ぶのが無難なようです。ノーマルなサウンドカード(もしくはマザーボードチップセット)の場合は、特に設定しません。
I/Oの設定が終わると、インプットのレベルを表示するゲージが表示されます。
トラック画面
スピーカーマークが[×]になってると思うので、そこをクリックしてスピーカー出力が可能な状態に変えます。
次はアンプシミュレーターです。トラックの[Fx]と書かれている場所をクリックすると、エフェクト効果の一覧が出ます。その中から、[VST]を選んでください。プラグインが正常に入っていれば、"FreeAmp"が選択できると思います。
これで、準備が整いました。パソコンのスピーカーを通して、ギターから音が出せるはずです。
ギター小僧心をくすぐります。プリセットデータも多数入ってますので、とりあえず適当にセッティングを選びます。
6. 問題点
ギターとパソコンを繋ぐのには、以下の問題点があります。
- 自前のギターですが、ブリッジ側のハムPUから音が出ません。結線を見る必要があるかも。
- ガリガリとしたノイズが出まくり。シールドとジャックの接点が良くない。PCのインプット端子はミニジャックが多いので、コネクタ変換が必要になる。
- 音の再生が少し遅れるのが最大の難点。現在、ピッキングしてから、0.5秒くらい遅延しています。とにかく気持ち悪いです。一応音は出ましたが、これは致命的です。
続きを書きました
音の遅延が解決しています。もし良かったら、続きもご覧下さい。