ネット:FREESPOTの微妙な境界線問題について
FREESPOTと言うサービスはあらゆる観点から言って、とても優れたサービスです。僕もちょくちょく利用させてもらっています。
フリースポット(「フリスポ」と事務局は略したいらしい)の優れた点を列挙すると以下の点が上げられます。
- 「無料」と言う事を前面に謳っており、利用者側の制約が非常に少ない。
- 設置側のメリットも十分説明した上で、FREESPOTのAP設置を啓蒙している。
- 実は、バッファローが基盤となって啓蒙しているインフラなのだけど、極力表に出てこないようにしている。(開設オーナー向けにはがっつり咬んでますが。)
- 利用者側、設置側(カフェやホテルオーナー)、フリースポット協議会(バッファロー)の3者がそれぞれに利用価値、利益が出るようなモデルを構築している。←これ重要。
- 上記の理由から設置するオーナーが次々増えており、協議会の管理もバッファローが基盤となっている為、安定した管理が行われている。
と、利点を並び立てつつ本題に入っていきますが、無料、「フリーで接続」と言う事を謳っている手前上、どうしても利用者に対して性善説に立ってマナーとして利用方法を訴えていくしかないわけです。
実際、FREESPOTのページには以下のようなマナーに関するページがあります。
≫ FREESPOTマナー フリースポットを気持ちよく使っていただくために・・・。
この中にこんな記述があります。
お店の外からのアクセスはやめてね!
暗号化やアクセスキー無しで無線LANを開放している以上、どうしてもお店の外に電波が漏れてしまう訳です。公共的な場所では全く問題ないのですが、問題はカフェやホテルなど、お店の利用者増加を期待してサービスを提供している場合です。そういった場合、もちろんカフェやホテルなどを利用しつつ、設置側オーナー様にお金を落としつつ利用するのが一番ベストです。
しかし、誤解を恐れずあえて言うならば、お店の外からフリースポットを繋ぐ行為を「やめてね!」と書いてしまうのは、FREESPOTのそもそもの目的とは少しずれてくると思います。FREESPOTの目的と言う欄には以下のことが書かれています。
無線LANによる、いつでも、どこでも自由にインターネットにアクセスできる環境=FREESPOTの拡大・普及を推進する。≫ FREESPOT協議会
FREESPOTを通して、社会に新たなインターネットの活用メリットを訴求します。
FREESPOTをムーブメントとした、新たな通信インフラの構築をめざします。
FREESPOT協議会への参画を通して、新たなビジネス創出の場を提供いたします。
目的の第一文に「いつでも、どこでも自由にインターネットにアクセスできる環境の拡大・普及を推進する。」と書いてあるわけですから、設置側オーナー様もこの趣旨を理解していただいて、可能であれば、「お店の外から繋いでもOKです。でも、たまにはうちの店にお金落としていってくださいよ。」くらいの気持ちでFREESPOTを設置していただくのが良いかなーなんて思っています。
お店の中の優位性を高める為には、「お店の中では電源が使えます。」だけでよいのではないかと思います。
どうしてもお店の外から繋がせたくない場合は、WEPキーを設ける方が良いと思います。そうすると全然FREEじゃなくなってしまうと言う問題がありますが・・・。暗号化無しで開放してしまっている以上、お店の外から繋がれてしまうと言う問題は避けて通れませんし、マナーで啓蒙しても防げないと思いました。
繰り返し何度も書きますが、FREESPOTの思想、運営方法はとても素晴らしく、利用者側のマナーで運用していこうと言う、非常に日本的な(良い意味で)サービスだと僕は思います。
その上でFREESPOTを更に発展させていくためにこのようなグレーゾーンはきちんと処理しておいた方が良いと思いました。
最後に・・・。
実を言うと僕自身は、FREESPOTなのだから、当然店の外から繋いでもOKなんでしょ!と思いつつ、何度かお店の外へ流れてるFREESPOTに繋いでしまいました。でも、この行為を設置側オーナーが迷惑だと感じているならば、これからはやめようと思います。