ギタータブ譜再生、作成ソフト『TuxGuitar』と『Power Tab Editor』の比較
関連記事にもあります通り、とてもすばらしいタブ譜関連ソフト「TuxGuitar」ですが、まだまだ物足りない点が数多くあります。今回は、現在多くの人に指示されているTab譜ソフト「Power Tab Editor」と機能を比較しつつ、使い勝手等を書いていきます。
また、僕は作曲できないので、タブ譜ファイルを読み込んで演奏するという観点から評価します。
タブ譜、五線譜周りの表現方法
タブ譜の表現ですが、TuxGuitarはまだ発展途中と言う事もあり、こなれてない点が多いです。逆に言うとPower Tab Editorのギター譜からの音の再現性はかなりのものです。
Power tab Editorのタブ譜
TuxEditorのタブ譜
少し切り取っただけでも、違いは一目瞭然です。見た目はTuxGuitarの方が必要最低限で、悪い言い方をすれば、かなりしょぼいです。
まず、TuxGuitarではコメントが書けません。ちょっと分かりづらい演奏方法だった場合、解説の為のコメントを楽譜の中に入れる事が多々あります。コメントは欲しいところです。
また、TuxGuitarでは、ビブラートの強さが一つしかなかったり、チョーキングの表現方法が異なったりしているので、PowerTab形式のファイルを取り込むと、互換性が無い部分について、かなり劣化してしまいます。
TuxGuitarの欠点として、音符間のつながりを表現出来ないようです。一番顕著なのは、3連符や5連符です。
ギターソロなどは、感覚で弾いてしまうので、得てして符割がぐちゃぐちゃになりがちです。この表現でも十分判るんだけど、結構見づらい。出来る限り早く改善して欲しいなぁと思いました。
じゃ、TuxGuitarはまだダメなのか?
じゃ、TuxGuitarは現時点であまり使えないのか?と言うと、そうでも無いです。TuxGuitarでは、ギター演奏における基本的動作はほぼ全部落とし込める様になっています。上記で書いたのは、Power Tab形式のファイルをTuxGuitarで開いたときの話しですので、互換性が無い部分がそぎ落とされてしまうのは当然の事です。
逆に、TuxGuitarの方が機能的に優れている点がいくつかみられます。たとえば、ギター演奏の命とも言うべき、チョーキングについてですが、TuxGuitarの方がチョーキングと言う動作をより細かく表現することが出来ます。
このチョーキングエディタは、なかなかの優れものです。視覚的に高低差を細かく表現できます。
今日のまとめ
まとめます。- TuxGuitarは、Power Tab Editorの機能をほとんど内包している。
- 多機能ゆえに、Power Tab形式のファイルを読み込むと、互換性が無い部分がそぎ落とされてしまい、若干しょぼく見える。
- TuxGuitarのタブ譜表現方法は、まだ発展段階なので、更なるバージョンアップに期待。
- TuxGuitarがメジャーとなり、TuxGuitar形式(.tg)のTab譜が世に出回るようになれば、今感じてる機能的なしょぼさは一掃されると思う。
と言うわけで、今のところはTuxGuitarに慣れつつ、TuxGuitar形式のタブが世に出回るのを待ちたいと思います。