Spirit : 火星探査機の本当の気持ち
このカテゴリーの記事は、世界で最も人気があるウェブコミックxkcdの最新コミックをひたすら日本語に翻訳していくシリーズです。今回のコミックはこちら。
©xkcd.com Creative Commons Attribution-NonCommercial 2.5 License
Spirit(火星探査機スピリット)
[Day 1 of 90](1日目/90日のミッション)
89 days to go!
(期限まであと89日!)[Day 88 of 90](88日目/90日のミッション)
Two days until i go home!
(家に帰る時まで、あと2日だ!)[Day 91 of 90](91日目/90日のミッション)
?(あれ?)[Day 103 of 90](103日目/90日のミッション)
Maybe i didn't do a good enough job.
(多分、僕は、十分に良い仕事をしなかったんだろうな。)[Day 127 of 90](127日目/90日のミッション)
Maybe if i do a good enough job, they'll let me come home.
(多分、僕が十分に良い仕事をしたら、彼らは僕を家に帰してくれるはず。)[Day 837 of 90](837日目/90日のミッション)
I thought i analyzed that rock really well.
(僕は、これまでも、火星の石をすごく上手に分析してたと思ってたんだけど・・・。)
It's okay, i'll do the next one better.
(よし、次はもっといい仕事をするぞ。)[Day 1293 of 90](1293日目/90日のミッション)
Sandstorm. power dying.
(砂嵐だ。パワーが切れつつある。)
But a good rover would keep going. a good rover like they wanted.
(それでも、優秀な探査機はやり遂げる。彼らが望んだような優秀な探査機なら。)[Day 1944 of 90](1944日目/90日のミッション)
Oh, no.I'm stuck.
(なんてこった。動けなくなったよ。)
Did i do a good job? Do i get to come home?
(僕は良い仕事したよね?僕は家に帰れるのかな?)
Guys?
(ねぇ?)Alt-text: On January 26th, 2213 days into its mission, NASA declared Spirit a 'stationary research station', expected to operational for several more months until the dust buildup on its solar panels forces a final shutdown.
(1月26日、2213日目のミッションにおいて、NASAは、探査機スピリットを「静止した探査ステーション」にすると発表した。ソーラーパネルの上に積もったチリが最後の活動を停止させるまで、今後何ヶ月かは使用可能であることが期待されている。)
補足
NASAの期待をはるかに超えて、当初90日だった予定ミッション日数より大幅に長く作動している火星探査機スピリットにもし感情があったら・・・と言う話。これを読んでると、スピリット君が、だんだん純真無垢で健気な探査機のように見えてきて、本当にかわいそうな気持ちになる。回収できるはずもない探査機自身が、帰れると思い込んでいると言う設定がなお悲しい。
いつか、いつの日か、屍は拾いに行って欲しいと願う。
- ニュース - 科学&宇宙 - スピリット走行不能、NASA公式発表(記事全文) - ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20100127001&expand&source=gnews - 立ち往生した火星探査車スピリット、NASAが脱出を断念 国際ニュース : AFPBB News
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/science-technology/2687379/5240999 - 祝5周年! "赤い大地"を今日も駆ける双子の火星探査機 | エンタープライズ | マイコミジャーナル
http://journal.mycom.co.jp/news/2009/01/06/048/index.html
XKCD作者が書いた本
XKCDの作者、ランドール マンロー氏の著作本『ホワット・イフ?:野球のボールを光速で投げたらどうなるか』を紹介します。ウェブサイトに投稿された科学のおかしな質問を、XKCDばりの捻くれ方で回答し、それらを本にまとめたものです。こちらも面白いので是非に。
評価: 4.0点
ランドール・ マンロー,吉田 三知世 2015-06-24
Amazonで詳しく見る
楽天市場で探す
Yahooショッピングで探す