書評:『一万年の旅路 ネイティブ・アメリカンの口承史』
とにかく分厚い本で、読み終わるまでに1週間掛かりましたが、振り返ってみてもその時間が惜しくないと思う本です。
この本は、ネイティブ・アメリカンの一族が1万年もの長きに渡り(途中の昔話を含めると10万年くらい遡る)、子孫に「語り」のみで紡いで来た物語を文書化したものです。
今も現存する一族の語り手が、その遺産とも言うべき物語を次世代に伝えるため昔話を語っていきます。この物語では、一万年前アジア近辺(もしかしたら日本かもしれない)に住んでいた一族が火山や地震などの天災に追われ、ひたすら東へと進路を取り、ベーリング海峡を渡り、北米大陸を横断して、最終的には五大湖のほとりに居を構えるところまでが語られています。
僕は図書館で借りたのですが、『手元に置いておく本』として一冊買ってしまおうかなと真面目に考えています。そこらの啓発本よりも100万倍身になります。
評価: 4.4点
著者:ポーラ アンダーウッド,Paula Underwood,星川 淳
発売日:1998-05-26
Amazon.co.jpで詳しく見る
...残りの記事を読む